南極の氷
今日、学校に珍しいものが届いた。
南極の氷だ。
ある先生の旦那さんが自衛隊勤務で、自衛隊関係でもらったものを珍しいものだからと、中学校の生徒に見てもらうために持ってきたのだ。
たぶん、南極観測任務に当たった海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」(食料や観測機器などの運搬と海洋観測の実施を目的として、毎年11月に日本を出国し、4月に帰国する。)が、南極の昭和基地沖にある氷山から今年3月に切り出し、持ち帰った氷だと思う。
その「南極の氷」は、授業の最中に各教室を回り、その姿を全校の生徒に見てもらったことになる。
私も以前見たような見ていないような気がするので、今日はしっかり見せてもらった。
とても綺麗だった。
南極の氷は全体的に白く見える。
それは、約1万年程前の空気が気泡としてたくさん氷の中に閉じこめられているせいだ。
南極の氷は平均で2450m、厚いところは4000mに達する。
この氷の層には、年代順に火山灰、大気汚染物質、宇宙塵が積み重なり、そして太古の大気そのものが気泡の形で、あるいは深層部においては大気の分子がクラスレートハイドレートという特殊な結晶に形を変えて封じ込められている。
したがって、「南極の氷」を調べれば、太古の大気がどれだけ温暖化ガス(二酸化炭素)を含むかを知る手がかりになる。
また、含まれている同位体(酸素同位体)を調べれば、太古の気温が何度であったかを知るための手がかりにもなる。
「南極の氷」というだけで、滅多に間近で見ることができない貴重品であるが、何万年も前の地球を知るためのものとしても貴重品である。
今日は本当に貴重なものを見せてもらった。
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コメント
すごいですね★
とても綺麗です*:・
それに、すごく勉強になりました('-'*)
やっぱり、先生はすごいなぁ~(´▽`)
投稿: ☆ミィ☆ | 2006/05/31 03:42
☆ミィ☆さん。
本当に南極の氷は綺麗でしたよ。
解けるときに耳を澄ませば、パチパチと音がするとも言われています。
いや私も最近になって、南極の氷が当時の環境を残していると知ったばかりで、生徒に話して聞かせています。
投稿: みっつー | 2006/05/31 23:14