黒大豆とゴマを使って
2年生の原子・分子の単元で、目に見えないものを考えて説明するという微視的な見方が生徒にとって非常に難しい所です。
分子は、物質の性質を示す最小の粒と説明しても生徒にはピンと来ません。
そこで、水100mlとアルコール100mlを用意し、これらを一緒にしたら、何mlになるか生徒に答えてもらいます。
100+100=200で、200mlと考える生徒、先生のことだから何かあるはずとなかなか答えを出さない生徒いろいろいますが、実際にやってみます。そしたら200mlまで達しません。
196~197mlくらいになります。
どうしてそうなるんだろうと考えさせますが、正解が出てきません。
そこで、黒大豆とゴマの登場です。
黒大豆にしたのは白ゴマと色のコントラストがつきやすく、見分けがつきやすいから使いました。
黒大豆とゴマをそれぞれビーカーに、黒大豆は体積で100ml、ゴマは50mlまで入れます。
それを生徒に見せ、これらを一緒にしたら何mlになるか(どれくらいの体積になるか)答えさせます。
多くの生徒が150mlより少なくなると答えます。理由は、黒大豆のすきまにゴマが入っていくからです。
やってみると125mlくらいになりました。
実は、水とアルコールの場合もこういう事が起こっていることを伝えます。
そして、世の中の物質は目には見えないけれど、こんな小さな粒でできていることを話します。
物質の粒子概念を教えるのに、この黒大豆とゴマは有効です。
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コメント
これはいいことを教えていただきました!
とは言うものの、私はこの単元は終了しているので
次の機会に是非とも試してみようと思います!
今、気象の単元に入った所なんですが
この季節の富山県は、いつも殆ど雲量10だし
雪だし、気温も湿度も…………。
実験がやりにくくてたまりません(>_<)
投稿: 翻車魚☆ | 2007/01/13 13:40
翻車魚さん。
この大豆とゴマを使って、粒子概念を理解させる方法は、以前九州中学校理科研究大会で、わがサークルの先生が発表されたものです。
私もなるほどと思ってそれから使っています。
ただ今一番の悩みは、学校行事が多くて、授業がなかなか進まないことです。
投稿: みっつー | 2007/01/13 16:58
天文台でボランティアしたことある大学生です☆
少し前から見ているんですが今回のは
「なるほどぉ!!」
とプロってすごいなぁと感心しました。
私が数学の道に進んだのも授業でそんな心の底からの
「なるほどっ!」
という瞬間があったからだと思い出してしまいました。
投稿: ごじろう | 2007/01/14 04:20
ごじろうさん。
はじめまして。
コメントありがとうございます。
中学の理科で、生徒にとっては初めて、目に見えないものを学習することがあります。
そんな時、どう世界を広げてあげれば理解しやすいのかということを考えます。
数学の世界でも、当たり前に十進法ですが、初めて数の概念を学習する小学生にとっては、十進法に慣れている私達が六進法で数を表してみるようなものじゃないかなと思います。
天体の体験学習の開発、頑張ってください。
これから時々寄らせてもらいます。
投稿: みっつー | 2007/01/14 07:56