試験管に雪が降る
3月に入り、3年生の理科の授業もあと3時間だけとなった。
ふつうは県立高校の入試まで、問題集や入試問題を生徒に解かして、その解説をやっていくのだが、最近は私立高校の専願入試や県立高校の推薦入試が先にあり、合格や合格内定をもらっている生徒が多く、勉強から解放された気分でいるので、なかなか授業に身が入らない。
そんな生徒は、県立高校の入試を控えている者にとっては、少々邪魔な存在になるときがある。
だから理科の授業は、入試対策のプリント学習の次は実験、というようにプリント学習と実験を交互に進めるようにした。
今日は、実験「試験管に雪が降る」を行った。
あらかじめ、プラスチックのキャップ付き試験管を購入しておいて、自分で作ったものは持って帰ることができるようにした。
雪になる材料は、塩化アンモニウムだ。
塩化アンモニウム水溶液を作り、その温度による溶解度の違いで結晶の析出を観察する実験だ。試験管の中に本物の雪が降るわけではなく、塩化アンモニウムの結晶が試験管の上の方から雪のようにゆっくり落ちてくるのが見えるのである。
塩化アンモニウムの結晶は、成長するときに縦と横の方向に発達するので、星形に見え、まるで雪の結晶のようだ。
実験で初めて見た生徒は、その形に感動する。
私も最初に見たときは、素直にその形が綺麗で、ゆっくり落ちてくることに感動した。
ほとんどの生徒は、試験管を持って帰った。
中には次の授業で、先生に自慢げに見せる生徒もいたそうだ。
そして、先生の中にも欲しいという方がいたので、作って差し上げた。
実験「試験管に雪が降る」動画で見てください。↓
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