2008/11/07

ドジョウの血流観察

研究発表会から一週間が経ちました。

研究発表会の日の研究授業は、顕微鏡を使って血液の流れの観察を行いました。
教科書には、メダカを使った血流観察が載っていますが、研究授業ではドジョウを使って血流観察を行いました。
P1010174ドジョウの方が酸欠に強く、メダカよりも長い時間観察できる利点があるからです。
メダカだと10~15分観察すれば、水に戻したら元気がなく、そのまま死んでしまうことも多かったのですが、ドジョウだと30分くらい観察しても、割と平気で、水に戻した後、元気に泳ぎ回ります。
P1010183チャック付きビニール袋に、それほど水を入れなくても大丈夫です。
チャック付きビニール袋に水を入れすぎると、顕微鏡のピントがなかなか合わせにくいということがありましたが、これも問題解消です。

顕微鏡観察すると、黒やオレンジの色素は目立ちますが、よく血流は見えます。
400倍くらいに拡大すると、赤血球もよく見えます。

生徒が顕微鏡観察で気づいたのは、
・粒が液体と一緒に流れている。
・粒の色は赤い。
・流れが速い。
・流れの方向が2つある。(反対方向に流れるものがある。)
・血管のせまいところは、粒が形を変えながらゆっくり流れている。
・枝分かれして流れている。(動脈)
・合流して流れている。(静脈)
などです。

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2008/10/21

試験管打楽器

中学1年生理科で、音の学習がある。

打楽器として、試験管に水を入れて調整し、ドからソまでの6つの音をつくらせた。
ちょうど同じようにだんだんに水を入れてもうまくいかない。
ミからファが半音しか上がらないからだ。
音の調節ができたら、協力して「かえるの歌」と「チューリップ」の演奏をさせた。
P1000945P1000946b演奏は簡単とはいえ、協同してやらせるとメロディーがなかなかうまくつながらない。
それでもよくみんな頑張った。
特に今日の授業は、 みんな楽しそうだった。

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2008/06/23

ブロッコリーのDNA

新学習指導要領の学習内容で、中学校理科は前倒しで来年度から新しい学習内容が入ってくる。

その中で、第2分野「遺伝の規則性と遺伝子」の「遺伝子の本体はDNAである」という学習内容がある。
P1000167それで、DNAを身近なものから取り出して見てみようという実験を行おうと考えた。
DNAを取り出す身近なものとは、ブロッコリーである。

ブロッコリーからDNAを取り出そう
方法

①ブロッコリーを凍らせる。(細胞壁を破壊するため)
②ブロッコリーのつぼみの部分(20g)を削り取って乳鉢に入れ、乳棒で粒がなくなるまで砕く。
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③食器用洗剤(10ml)を入れる。(細胞膜を破壊するため)
④飽和食塩水(50ml)を入れる。(DNAを溶かし出すため)
⑤10分間、静置する。
⑥茶こしペーパーに入れ、さらに上から飽和食塩水(50ml)を入れながら、濾過する。
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⑦ビーカーに緑色の液体が溜まる。
⑧ガラス棒を伝わらせて、エタノール(99.5%100ml)を静かに注ぐ。(DNAを沈殿させるため)
⑨上層のエタノールと下層の緑色の液の境目にもやもやとした白いものが浮かぶ。

P1000191_2

P1000194_2
⑩この白いものがブロッコリーのDNAである。

こんなに簡単な方法で、DNAが取り出せることに生徒はびっくりし、実際にDNAを見ることができるので、遺伝の勉強を興味を持って行うと考えられる。

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2008/02/14

アンモニア・シャワー

1年生の気体の性質の単元で、アンモニアの噴水実験をしました。

昨年は、教師の演示実験で見せましたが、今年は2人一組になって生徒実験をさせました。
ふつう大きなフラスコは、14班分も学校にはないので、フラスコの代わりに少し大きな試験管を使用しました。
この実験は、少しでもフラスコが濡れていると失敗してしまいます。
フラスコは、形状からなかなか乾燥しにくく、次のクラスで実験するときには、乾燥しているフラスコの数が足りません。
Img_6317そこで試験管と先を細くしたガラス管を取り付けたゴム栓を使って、生徒実験をさせました。
ビーカーに入っているのは、フェノールフタレイン液を入れた水です。

①まず、アンモニア水を加熱して、アンモニアを捕集した試験管を生徒に渡します。
Img_6318②生徒は試験管の口を下にして、先が細くなったガラス管付きゴム栓をつけます。(アンモニアは空気より軽いので、逃げないようにする。)
③それをフェノールフタレイン液が入ったビーカーに垂直に立てます。
④静かにそのまま観察します。
⑤水圧で水が少しガラス管の中に入ってきます。
Img_6328⑥アンモニアは非常に水に溶けやすいので、入ってきた水にアンモニアが溶け込みます。
⑦アンモニアが水に溶けた分、試験管内の気圧が低くなります。
⑧そうすると、さらに下から水がガラス管内に入ってきます。
⑨先が細くなったガラス管から、水が試験管内に飛び込むと同時に噴水のようにものすごい勢いで次から次に水が入ってきます。
⑩入った水にアンモニアが溶け込み、アルカリ性になるのでフェノールフタレイン液が赤く染まります。
生徒は突然、勢いよく試験管に水が飛び込んで赤く染まるので、びっくりし、歓声を上げます。

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2008/01/31

数班分の薬品を量り取る方法

最近の理科の授業は、1年生も2年生も化学分野を行っている。

生徒実験では、前もってこちらで薬品を班分用意することがある。
生徒で量らせていたら、授業時間が足らなくなるからだ。

今まで私は、一班毎に必要な薬品を量り取っていた。
その方が正確で、薬品の分量に差ができないと思っていた。
ところがこの前、もう一人の理科の先生に薬品を数班分早く量り取る方法を教えてもらった。
その先生は、実家が薬局で、幼い頃から薬を量り取る方法を見て聞いて教えてもらっていたそうだ。
それは、
①電子てんびんで、7班なら7班分の合計の薬品を量り取る。

Img_6295

②それを7班分に分ける。
という方法である。
その時に③薬包紙を少し重ねて並べる。
この方が薬品をこぼしたときに机(実験台)までこぼれない。
左の方から右の方へ、薬品を分けていく場合には、薬包紙を右から左へ重ねるようにする。(左の薬包紙の方が右の薬包紙よりも上になるようにする。)
Img_6296④目分量で分けていっても、だいたい正確に均等に分けることができ、誤差が少ない。
⑤分ける前に、薬品が固まりになっていたら、薬さじで細かく砕いておく。
固まりになっていると、正確に分量がわからない。
実際にやってみると本当に早く量り取ることができ正確である。
私にとって、目から鱗のためになる話でした。

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2007/11/17

緊張のガスバーナー

1年生が、ガスバーナーの使い方を学習しました。

アルコールランプと比べて、ガスバーナーは火力が強く、ガス調節と空気調節ができるので、実験の種類によって火力調整ができます。
ガスバーナーの使い方を覚えるのは、中学校の化学実験では基本になります。

Img_5992b小学校の時は、ほとんどがアルコールランプしか使わなかったということで、ガスバーナーを使うのは初めての生徒が多かったです。
中には、マッチも使ったことがなく、マッチで火をつけられるかどうかという生徒も いましたが、練習をしてガスバーナーを使えるようになりました。

Img_5995b_2この後、一人ひとりガスバーナーの火のつけ方・消し方のパフォーマンステストをすることになっています。

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2007/11/08

箱カメラ

特別支援学級の理科授業で、箱カメラをつくりました。

Img_5947材料は、1リットルの紙パックと黒い色画用紙、凸レンズ、半透明のビニール袋です。
凸レンズは、100円均一で虫メガネを買い、余分な部分をはずして凸レンズだけを使いました。
半透明のビニール袋は、スーパーの袋でもいいと思います。
箱カメラを向ける方向によって、目標物までの距離が違うため、紙パックの部分を引き出し、半透明のビニールの部分に映し出される景色のピントが合うように調整しなければなりません。
Img_5955Img_5950Img_5954距離をいろいろ試してみましたが、なかなかはっきりと景色が映し出されます。
これを今度の時間に、ビニール部分に印画紙を貼り、本当にカメラとして外の景色を映したいと思います。

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2007/08/24

いろいろな植物の花粉

娘の夏休みの宿題に、理科の自由研究がある。

ずっと何をしようか迷っていたみたいだが、自分で「植物の花粉を顕微鏡で見る」と決めて、今日観察しました。
私は、その観察を手伝いました。
顕微鏡は、雑誌の付録として付いていたプラスチック製の物で、50倍、150倍、300倍に切り替えられます。
絞りがなく、ピントを合わせるのが甘い感じがしますが、小学生が使う物としてはまずまずだと思います。

庭に咲いているいくつかの花を摘んできて、おしべをピンセットではさみ、花粉をプラスチック製のプレパラートに落とします。
50倍もしくは150倍で観察できました。
アサガオ、ゴーヤ、ナデシコ・・・、トマト、ナス。
予想はできていたけれど観察すると、それぞれ形と色が違います。
Img_5511それをデジカメで写真を撮りました。

Img_5502まるく、まわりに小さなぶつぶつがあるアサガオの花粉→

Img_5519

Img_5512黄色くて米粒のような形のゴーヤの花粉→

まだもう少したくさんの植物の花粉を観察して、ちがいや共通点をまとめさせたいと思います。

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2007/07/27

土の中の微生物

土の中には、落ち葉や動物の死骸を分解する微生物がいる。

太陽光をエネルギーにして、有機物をつくり出す植物を生産者、その植物や草食動物を食べる動物を消費者、そして有機物を分解する微生物などを分解者という。
教科書には、分解者のはたらきを調べる実験が載っているが、ヨウ素液の色の変化でデンプンが分解されたかどうか見極めたり、石灰水の色の変化で微生物が有機物を分解するときに呼吸することなどを調べたりする実験だ。
これでは、直接的でなくヨウ素液石灰水の色の変化の知識が必要であり、そこに(土の中に)微生物がいるという事実まで考えを繋いで行かないといけない。
直接、微生物が植物(落ち葉)を分解している所を見られないだろうか。

そこで、今日の理科サークルで提案した。
Img_5261Img_5258自然乾燥させた植物をスライドガラス2枚に挟み込み、腐葉土と土を混ぜたものの中にそれを差し込んで、湿り気(水分)を与える。
2~3日後、スライドガラスをとりだし、ティッシュできれいに土をとり、顕微鏡(約100倍)で観察する。
Img_5262Img_5263Img_5272するとカビの菌糸や時々ダニなどの微生物が植物を食べているようすが見られる。
デンプンの寒天培地に土を入れ、数日後取り除いてヨウ素液を加える実験とともに、この実験も行えば、結論まで考えがつながるのではないだろうか。
それに簡単な材料で行えるので、一人一つのプレパラートを作り観察すれば、実験の個別化もできる。
顕微鏡が2人に1台あれば スケッチさせてもよい。

「tutinonakanobiseibutu.AVI」をダウンロード

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2007/03/13

地震波の伝わり方

去年も作ったが、学校を異動したので、今年も「地震波を視覚化するモデル」を作った。

Img_4725そして授業でモデルで実験して見せた。
このモデルは、簡単に製作でき、シンプルに見えて、それでいて地震波のP波とS波を忠実に再現できる。
地震のP波(縦揺れ)が最初に伝わって、後になってS波(横揺れ)が伝わるのが目で確認できるのだ。
生徒も見て、はっきりわかったらしく、なるほどと感心している生徒が多かった。
Img_4727「大地の変化」というスケールの大きいものを学習する単元は、なかなか実験が教科書に載ってなく、教科書の図を見て授業が淡々と進んでいくことが多いが、今日は生徒にとって、この実験は印象に残ったと思う。

「地震波を視覚化するモデル」の作り方は、昨年紹介した。

↓このモデルを使った実験のようすです。

「jisinnhanotutawarikata.AVI」をダウンロード

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